皆さんこんばんは!
本日ご紹介するのは、SGホールディングスです!
うーん…知らない会社だなぁ…
皆さんもきっとお世話になっている会社ですよ!
前身は佐川急便という名前の会社でした。
あ、知ってる!
めちゃくちゃお世話になっている会社だね!
ネットショッピングやフリマアプリを利用する機会も増え、これからもますますお世話になりそうな業種ですね!
この記事を読むとこんな事が分かります!
- SGホールディングスの株主還元
- SGホールディングスの事業内容と業績
- 会社の経営成績や安全性はどこを見ればいいの?
まずは、気になる株主還元からご紹介します!出発進行!
株主還元
配当実績
1株あたり配当額(年間) | 配当性向 | |
---|---|---|
2022年3月期 | 50円 | 29.8% |
2021年3月期 | 53円 | 29.9% |
2020年3月期 | 44円 | 29.5% |
配当性向って何?
会社が稼いだ利益の内、何割を株主への配当金に充てたかを示す指標で、次の式で求められます。
【配当性向】
1株当たり配当額÷1株当たり当期純利益×100
じゃあ、配当性向が高い会社は株主還元に積極的ってことだね!
それが株主への利益還元は配当だけではないんです。
新たにお店を建てたり、機械を調達する事も利益の大切な使い方です。
その結果、会社が成長して更に稼いでくれたら株主としては嬉しいですよね!
そっか!
「配当」と「成長に向けた投資」のバランスが大事なんだね!
MEMO
SGホールディングスは配当について、必要な内部留保を確保しつつ、配当性向30%以上、前期からの増配を基本方針に掲げています。
なお、株主優待と自己株式の取得については、現在実施していません。
会社紹介
事業内容
SGホールディングスは持株会社で、傘下に123社の子会社と、3社の持分法適用会社で構成されています。
主な事業はご存知の通り、宅配便事業で全国を網羅する物流施設とネットワーク、約26,000人のドライバーにより、物流で社会を支えています。
また、特徴として企業を顧客ターゲットとしており、B to B(事業者→事業者への配達)B to C(事業者→個人への配達)に注力したビジネスを展開しています。
事業 | 事業内容 | 具体的な商品及びサービス |
---|---|---|
デリバリー事業 | 法人向けに物品輸送サービスを提供 | ・宅配便 ・メール便 ・国際宅配便 ・引越 ・ルート配送 ・チャーター輸送 等 |
ロジスティクス事業 | 法人向けに流通加工サービス、物流センター 倉庫運営サービス、国際輸送サービスなどを提供 | ・流通加工 ・物流システムの構築 ・在庫保管と管理 ・物流センターの運営 ・チャーター輸送 ・国際航空、海上輸送 ・通関代行 等 |
不動産事業 | 物流施設を中心に不動産の開発、賃貸、管理等 太陽光発電・売電も行う | ・不動産賃貸、管理 ・不動産開発 ・資産管理、運用 ・再生可能エネルギー供給 |
その他 | 輸送に関する損害保険の代理店、燃料の販売 物流システムの開発、運用、宅配便の代引サービス | ・商品販売 ・保険代理 ・燃料販売 ・自動車整備・販売 ・システム販売、保守 党 |
ロジスティクスや流通加工ってどういう意味?
聞いたことがない言葉ですよね。
ロジスティクスと流通加工の意味と関係は以下の通りです。
MEMO
ロジスティクスとは商品の生産から保管、配送までを一括で管理するシステムの事です。
メリットとして、商品の需要に応じて生産を調整したり、一括で管理する事でコストの削減が期待できます。
また、商品の生産から消費者に届くまでの流れを物流といい、この流れの中に流通加工があります。
流通加工とは、検品、包装、値札付け、説明書を入れるなど商品を消費者が手にするまでに欠かせない工程です。
商品の流れが物流、それを管理するシステムがロジスティクス、物流の中に流通加工という工程があるんだね!
沿革
西暦 | できごと |
---|---|
57 | 創業者の佐川清が飛脚業をスタート |
65 | 佐川急便(株)を設立 |
77 | 全国ネットワークが完成 |
78 | 国内100拠点突破 |
85 | 全国貨物追跡システム稼働 |
87 | 国内200拠点突破 |
96 | 航空宅配便開始 |
98 | 事業者から個人への宅配便取り扱い開始 |
99 | クール便全国展開を開始 |
00 | 代引サービスでカード決済を開始 |
06 | SGホールディングス設立 |
14 | 先進的な物流ソリューションの提供を 行う「GOAL」を発足 |
17 | 東証1部に上場 |
20 | Xフロンティア竣工 |
MEMO
Xフロンティアとは、2020年に稼働を開始した国内最大級の物流施設です。
施設内には佐川急便の大規模な中継センターと、グループ各社が使用する倉庫区画や事務所スペースなどがあります。
最新の設備とシステムにより省人化と効率化を実現し、物流に関する様々な機能を集約した次世代型の大型規模物流センターです。
では続いて、経営成績と財政状態を見ていきましょう!
【経営成績】収益性の分析
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |
---|---|---|---|---|
【SGHD】22年3月期 | 1兆5,883億円 | 1,557億円 | 1,602億円 | 1,067億円 |
【SGHD】21年3月期 | 1兆3,120億円 | 1,017億円 | 1,036億円 | 743億円 |
【ヤマトHD】22年3月期 | 1兆7,936億円 | 771億円 | 843億円 | 559億円 |
【ヤマトHD】21年3月期 | 1兆6,958億円 | 921億円 | 940億円 | 567億円 |
SGホールディングスの当期の経営成績は、以下のような要因により増収増益となりました。
MEMO
・通信販売による商品の出荷が引き続き堅調でBtoC(事業者→個人の配達)の取り扱いが増加。
・Xフロンティアの運営や業務のデジタル化、集配体制の強化による生産性の向上
・顧客企業に先進的な物流ソリューションの提供を行うプロジェクトチーム「GOAL」の提案営業による生産性の向上
・海上・航空運賃が高止まりする中、コンテナスペースの確保に注力し、需要に対応
・保有不動産の売却
営業利益率
【SGHD】 22年3月期 | 【SGHD】 21年3月期 | 【ヤマトHD】 22年3月期 | 【ヤマトHD】 21年3月期 |
---|---|---|---|
9.8% | 7.8% | 4.3% | 5.4% |
営業利益率とは、売上高のうち、何割が営業利益として残るかを表した指標です。
営業利益率の高い会社は本業で効率よく利益を出せている会社です!
【営業利益率】
営業利益÷売上高×100(%)
自己資本利益率
【SGHD】 22年3月期 | 【SGHD】 21年3月期 | 【ヤマトHD】 22年3月期 | 【ヤマトHD】 22年3月期 |
---|---|---|---|
23.9% | 19.0% | 9.6% | 10.0% |
自己資本は株主からの出資金とそれを使って得た利益の積立です。
自己資本利益率は、株主から集めたお金を使って、どれだけ効率よく利益を出せたかを評価する指標です。
自己資本と純資産って同じ意味なの?
厳密に言えば自己資本と純資産は違うものです。
しかし、純資産の大半は自己資本であり、財務分析においては純資産を用いても問題ありません。
【自己資本利益率】
当期純利益÷自己資本(純資産)×100(%)
営業利益率、自己資本利益率をみるとSGホールディングスの方が収益性が高いね!
【財政状態】安全性の分析
総資産 | 自己資本 | |
---|---|---|
【SGHD】22年3月期 | 9,217億円 | 4,963億円 |
【SGHD】21年3月期 | 7,902億円 | 3,983億円 |
【ヤマトHD】22年3月期 | 1兆868億円 | 5,905億円 |
【ヤマトHD】21年3月期 | 1兆899億円 | 5,763億円 |
MEMO
・資産は、売上の増加による流動資産の増加、投資有価証券や土地、建物及び構築物の増加による固定資産の増加により、1,315億円の増加
・負債は、営業費用の増加や短期借入金の増加、長期借入金の減少などにより244億円の増加
・純資産は、当期純利益の増加と、株主への配当などで1,070億円の増加
流動比率
【SGHD】 22年3月期 | 【SGHD】 21年3月期 | 【ヤマトHD】 22年3月期 | 【ヤマトHD】 21年3月期 |
---|---|---|---|
140.2% | 120.4% | 136.2% | 135.7% |
返済期限が1年以内の負債に対する、1年以内に現金化できる資産の比率です。
支払期日が迫っている負債を返済できる能力があるか判断できます。
【流動比率】 流動資産÷流動負債×100(%)
自己資本比率
【SGHD】 22年3月期 | 【SGHD】 21年3月期 | 【ヤマトHD】 22年3月期 | 【ヤマトHD】 21年3月期 |
---|---|---|---|
53.8% | 50.4% | 54.3% | 52.9% |
自己資本比率とは総資産のうち、借金以外の返済の必要のないお金の割合です。
会社の安全性(倒産リスク)を知る指標で以下の式で求めます。
【自己資本比率】
純資産÷負債純資産合計×100(%)
財政状態については、両社に大きな差はありませんでした。
自己資本比率は、両社とも50%を超えており、安全性の高さを表しています。
2023年3月期の見通し
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
---|---|---|---|
1兆6,500億円 (3.9%) | 1,420億円 (△8.8%) | 1,430億円 (△10.8%) | 960億円 (△10.1%) |
2023年3月期は、引き続き増収予想ですが、営業利益以下は減益予想となっています。
まとめ
- 配当については、配当性向30%以上と前期からの増配を基本としている。
- 主な事業は、宅配便事業で約26,000人のドライバーが物流で社会を支えている。
- 企業を顧客ターゲットとしており、B to B(事業者→事業者への配達)B to C(事業者→個人への配達)に注力したにビジネスを展開。
- 商品の流れを物流、それを管理するシステムをロジスティクスといい、物流の中に流通加工という工程がある。
- 2022年3月期は、B to C(事業者→個人の配達)の取り扱いが増加するなど、増収増益。
- 2022年3月期の業績見通しは、引き続き増収となる一方、営業利益以下は減益となる予想。
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なお、当記事はこの企業の株式の購入を勧めるものではありません。
株式投資についてはご自身の責任と判断で行ってください。
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