皆さんこんばんは!
本日ご紹介するのは「ユーピーアール」です!
ユーピーアール?
何をしている会社なんだろう?
「物流の2024年問題」って聞いたことがありませんか?
あ、確かトラックドライバーさんにも時間外労働の上限が適用されて、輸送力が不足するんだよね?
そうなんです。トラックドライバーさんの健康や将来の成り手を確保する為の働き方改革ですが、荷物を運びたくても運べない状況が出てきたんです。
決まった日に荷物が届くことが当たり前だと思っていたけど、物流に関わる人たちに無理な負担がかかっていたんだね…。
もしかして、ユーピーアールはこの問題を解決してくれる会社なの?
その通りです!
本日は「ユーピーアール」について事業内容や株主還元、業績について詳しくご紹介します!
この記事を読むとこんな事が分かります!
- ユーピーアールの事業内容
- ユーピーアールの株主還元と業績
- ユーピーアールの収益性と安全性
事業内容
ユーピーアールは物流や製造現場で使用されるパレットと呼ばれる荷台をレンタル・販売する会社で1979年に設立されました。
事業を通して物流基盤の整備に貢献し「パレットを通じて人々の生活を便利にする」ことを目指しています。
従来は荷物保管用のレンタルパレットが中心でしたが、近年では全国に展開した営業所やデポ(パレットの貸出・返却拠点)のネットワークを活かし、パレットプールシステムを利用した荷物輸送用のレンタルパレットの取扱いが増加しています。
また、次世代対応型事業として、アシストスーツや追跡ソリューション、カーシェアリングや遠隔監視ソリューションなども提供しています。
物流の効率化に貢献する同社の製品やシステムは「物流業界の2024年問題」の解決に寄与することが期待されています。
パレットプールシステムってどんなシステムなの?
その前にまず「一貫パレチゼーション」について説明しますね!
【一貫パレチゼーション】
荷物を保管から発送、到着後の荷卸しまで同じパレットに乗せたまま行う仕組みです。
荷物の積込みや荷卸しはフォークリフトで行われるので、荷役時間と待ち時間の短縮によりトラックドライバーの労働時間を削減できるなどのメリットがあります。
パレットプールシステムとは、統一された規格のパレットを複数の企業で共同利用することにより、一貫パレチゼーションのメリットが得られる仕組みのことを言います!
なるほど!各社がそれぞれパレットを用意するよりも、「購入・管理コスト」と「紛失などのリスク」を抑えながらパレチゼーションを実現できるんだね!
では続いて、株主優待と配当金の推移について見ていきましょう!
株主還元
株主優待
現在、株主優待制度は実施していません。
配当実績
1株あたり配当額(年間) | 配当性向 | |
---|---|---|
2023年8月期 | 13円(予想) | 16.0% |
2022年8月期 | 13円 | 14.6% |
2021年8月期 | 13円 | 17.7% |
では続いて、最近の経営成績を確認しましょう!
【経営成績】収益性の分析
21年8月期 | 22年8月期 | 23年8月期(予想) | |
---|---|---|---|
売上高 | 129億円 | 133億円 | 149億円 |
営業利益 | 5億円 | 5億円 | 9億円 |
経常利益 | 8億円 | 11億円 | 11億円 |
当期純利益 | 5億円 | 6億円 | 7億円 |
~各期の概況~
【2022年8月期】
コロナやウクライナ情勢、コンテナ不足等を起因とする物流の混乱、原材料価格の高騰など不透明感の強い経営環境が続く中、物流業界では「2024年問題」への対応期限が迫り、レンタルパレットによるパレットプールシステムにも高い関心が集まっています。
このような経営環境の中、主力の物流事業では輸送用レンタルパレットの需要が堅調に増加し、また海外事業についてもタイを中心に好調でした。
以上に加えて、営業外の収益として取引先がレンタルパレットを大量に紛失したことに対する受取保証金の計上もあり、増収増益となりました。
【2023年8月期(予想)】
物流業界においては「2024年問題」が迫る中、トラックドライバーの労働環境の改善に有効なパレット輸送への関心は高い状態が続くとみられます。
このような経営環境のもと、ユーピーアールでは引き続き輸送用パレットのレンタル拡大に向けて取り組む予定です。
業績については、前期に計上した受取保証金の反動により減益を見込んでいましたが、4月に業績予想を増収増益へと上方修正するなど好調に推移しています。
営業利益率
21年8月期 | 22年8月期 | サービス業中央値 |
---|---|---|
4.1% | 4.0% | 6.8% |
営業利益率とは、売上高のうち、何割が利益として残るかを表した指標です。
営業利益率の高い会社は本業で効率よく利益を出せている会社です!
【営業利益率】
営業利益÷売上高×100(%)
自己資本利益率
21年8月期 | 22年8月期 | サービス業中央値 |
---|---|---|
8.1% | 9.1% | 10.6% |
自己資本は株主からの出資金とそれを使って得た利益の積立です。
自己資本利益率は、株主から集めたお金を使って、どれだけ効率よく利益を出せたかを評価する指標です。
【自己資本利益率】
当期純利益÷自己資本(純資産)×100(%)
物流の2024年問題を背景に好調な業績が続いているんだね!
それでは続いて財政状態について確認しましょう!
【財政状態】安全性の分析
21年8月期 | 22年8月期 | |
---|---|---|
総資産 | 185億円 | 195億円 |
自己資本 | 71億円 | 77億円 |
流動比率
21年8月期 | 22年8月期 | サービス業中央値 |
---|---|---|
145.0% | 132.2% | 205.2% |
返済期限が1年以内の負債に対する、1年以内に現金化できる資産の比率です。
支払期日が迫っている負債を返済できる能力があるか判断できます。
【流動比率】 流動資産÷流動負債×100(%)
自己資本比率
21年8月期 | 22年8月期 | サービス業中央値 |
---|---|---|
38.8% | 39.7% | 50.6% |
自己資本比率とは総資産のうち、借金以外の返済の必要のないお金の割合です。
会社の安全性(倒産リスク)を知る指標で以下の式で求めます。
【自己資本比率】
純資産÷負債純資産合計×100(%)
財務指標については同業種の中央値より低い数値ですが、自己資本比率は上昇が続いており、更なる財務基盤の強化に期待です!
では最後に中期的な今後の見通しについて確認しましょう!
【中期経営計画】今後の見通し
人手不足などの社会的課題や、DXの加速、新しい生活様式など社会の変化が著しい中、ユーピーアールでは「豊かな社会インフラの構築をDXで実現し、循環型社会に貢献する」という基本方針のもと、パレットのレンタルだけでなく、物流に関わるあらゆる課題解決に貢献するソリューション提案企業を目指すとともに、以下の数値目標を掲げています。
2022年【実績】 | 2025年【計画】 | |
---|---|---|
売上高 | 133億円 | 177億円 |
営業利益 | 11億円 | 19億円 |
営業利益率 | 9.1% | 13%以上 |
まとめ
- ユーピーアールは物流や製造現場で使用されるパレットと呼ばれる荷台をレンタル・販売する会社。
- 「一貫パレチゼーション」とは、荷物を保管から発送、到着後の荷卸しまで同じパレットに乗せたまま行う仕組み。
- 「パレットプールシステム」とは、統一された規格のパレットを複数の企業で共同利用すること。
- 2023年8月期は1株あたり13円の配当を予定。株主優待制度は実施していない。
- 2022年8月期は、「物流の2024年問題」への対応期限が迫る中、輸送用レンタルパレットの需要が堅調に推移し、増収増益となった。
- 2023年8月期も、「物流の2024年問題」を背景に好調な業績が続く予想。
- 流動比率は約130%、自己資本比率は約40%。自己資本比率は上昇が続いおり財務の更なる安定化に期待。
- 中期経営計画では「豊かな社会インフラの構築をDXで実現し、循環型社会に貢献する」という基本方針のもと、2025年8月期に売上高177億円、営業利益19億円、自己資本利益率13%以上を数値目標に掲げる。
以上、本日はユーピーアールをご紹介しました!
最後までお読みいただきありがとうございました!
皆さんありがとうございました!
次回もお楽しみに!
なお、当記事はこの企業の株式の購入を勧めるものではありません。
株式投資についてはご自身の責任と判断で行ってください。
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