皆さんこんにちは!
本日ご紹介するのは「ニチアス」です!
ニチアス…何をしている会社なんだろう?
ニチアスが提供する製品・サービスに共通するキーワードは「断つ・保つ」です。
創業以来120年以上もこの技術で社会に貢献してきたんです!
120年も!すごいね!
「断つ・保つ」を使った製品・サービスって身の回りにたくさんありそうだね!
そうなんです!
本日はこのニチアスについて事業内容や業績について詳しく見ていきましょう!
この記事を読むとこんな事が分かります!
・ニチアスの事業内容
・ニチアスの株主還元と業績
・ニチアスの収益性と安全性
事業内容
ニチアスの歴史は古く1896年に設立されました。
保温・断熱の技術を得意とする会社で、プラント向け工事、工業製品や自動車部品の製造・販売を行っています。
具体的には断熱材、防音材、ガスケット(配管の繋ぎ目に使用される液体の流出を防ぐ部品)、耐火被覆材(熱に弱い鉄骨などに吹き付けるなどして火災による倒壊を防ぐもの)など「断つ・保つ」をキーワードとする様々な製品・サービスを提供しています。
事業区分は5つに分かれており、それぞれの事業内容は以下の通りです。
事業区分 | 事業内容 |
---|---|
プラント向け工事・販売 | ・幅広いプラント産業の建設・メンテナンス ・保温保冷、耐火、防火工事 ・各種シール材、断熱材等の提供 |
工業製品 | 産業装置、電子部品、環境、医療、食品など幅広い分野においてシール材製品、フッ素樹脂製品、フィルター製品などを提供。 |
高機能製品 | 半導体製造装置メーカーや周辺機器メーカー、半導体メーカーへ装置や機器の部品などを提供。 |
自動車部品 | エンジン周りの気体や液体の漏れを「断つ」シール材、エンジンからの熱を「断つ」防熱製品、防音・制振部品などを提供。 |
建材 | 不燃、断熱、耐火、防音等の機能を備えた建材製品の製造・販売を行う販売部門と、それら自社製品を使用した施工を手掛ける工事部門で構成。 |
ニチアスが培ってきた「断つ・保つ」の技術って、本当に色々なところで活かされているんだね!
ニチアスが提供する製品・サービスは時代や業界が変わっても無くてはならない存在です!
現在、活況を呈している半導体市場にも装置や部品を提供しています。
DX化や半導体不足は最近ニュースでよく目にするキーワードだよね。
今更なんだけど半導体ってそもそもどんなモノなの?
MEMO
半導体とはコトバの通り導体と絶縁体の中間にある物質のことでシリコンやゲルマニウムなどがあります。
導体とは電気をよく通す金属などを指し、絶縁体は電気をほとんど通さないゴムなどを指します。
半導体はある条件(温度の変化や光の照射など)を加えることにより電気を通す性質を持っています。
一般的にはこの性質を利用した電子部品や、それらの電子部品を配線接続した集積回路を半導体と呼んでいます。
半導体は大量のデータを記憶したり、複雑な処理を行うことができるため、スマートフォンやパソコン、テレビ、エアコン、自動車、ATM、産業用ロボットなど…あらゆる電子機器の頭脳として利用されています。
なるほど。半導体はあらゆる電子機器の頭脳として欠かせない部品なんだね。
では続いて、株主への還元に対する姿勢を見ていきましょう!
株主還元
株主優待
現在、株主優待制度は実施していません。
配当実績
1株あたり配当額(年間) | 配当性向 | |
---|---|---|
23年3月期 (予想) | 92円 | 27.5% |
22年3月期 | 86円 | 25.9% |
21年3月期 | 78円 | 48.3% |
毎年増配が続いていて配当目的の株主にとっては嬉しい銘柄だね!
ニチアスでは2027年3月期を最終年度とする中期経営計画の中で「減配はしない」「DOE3.5%以上」を配当の基本方針としています。
DOEってどんな指標なの?
DOEは「株主資本配当率」の事で企業が行った配当の額が、株主資本(株主から集めた出資金とそれを使って得た利益の蓄積)の額の何%にあたるかを示しています。
【株主資本配当率】 配当総額÷株主資本
配当性向が年間に稼いだ利益に占める配当の割合であるのに対して、DOEは企業が保有する株主資本に占める配当の割合なんだね!
では続いて、経営成績を見ていきましょう!
【経営成績】収益性の分析
21年3月期 | 22年3月期 | 23年3月期(予想) | |
---|---|---|---|
売上高 | 1,963億円 | 2,162億円 | 2,375億円 |
営業利益 | 196億円 | 262億円 | 295億円 |
経常利益 | 212億円 | 305億円 | 315億円 |
当期純利益 | 107億円 | 220億円 | 222億円 |
MEMO
【21年3月期】
新型コロナウイルス感染症の大流行の影響により厳しい状況が続く。
世界的な自動車需要減に伴う生産調整の影響を受けたこと、建材の需要の落ち込み、及び海外の断熱材製造拠点の固定資産の減損損失を特別損失に計上したため減収減益。
【22年3月期】
半導体製造装置向け製品の需要が好調に推移、自動車部品の需要もコロナ禍前の水準に回復。高機能製品と自動車部品が業績を牽引し過去最高益を達成。
【23年3月期】
自動車の生産調整の影響があるものの、引き続き高機能製品が業績を牽引し、増収増益予想。
2021年3月期にはコロナ禍の影響を受け業績が一旦悪化したものの、翌年度にはすぐに過去最高益を達成したんだね!
2023年3月期には更に増収増益を予想しており、コロナ禍からの脱却、成長路線への回帰を目指します!
営業利益率
21年3月期 | 22年3月期 | ガラス・土石製品業 (2021年)中央値※ |
---|---|---|
10.0% | 12.1% | 6.0% |
営業利益率とは、売上高のうち、何割が営業利益として残るかを表した指標です。
営業利益率の高い会社は本業で効率よく利益を出せている会社です!
【営業利益率】
営業利益÷売上高×100(%)
自己資本利益率
21年3月期 | 22年3月期 | ガラス・土石製品業 (2021年)中央値※ |
---|---|---|
8.2% | 15.2% | 5.8% |
自己資本は株主からの出資金とそれを使って得た利益の積立です。
自己資本利益率は、株主から集めたお金を使って、どれだけ効率よく利益を出せたかを評価する指標です。
【自己資本利益率】
当期純利益÷自己資本(純資産)×100(%)
営業利益率、自己資本利益率ともに業界の中央値を上回っていて稼ぐ力もありそうだね!
では続いて、ニチアスの財政状態を確認しましょう!
【財政状態】安全性の分析
21年3月期 | 22年3月期 | 23年3月期 第3四半期 | |
---|---|---|---|
総資産 | 2,196億円 | 2,469億円 | 2,573億円 |
自己資本 | 1,354億円 | 1,542億円 | 1,676億円 |
流動比率
21年3月期 | 22年3月期 | 23年3月期 第3四半期 |
---|---|---|
242.8% | 235.3% | 241.3% |
返済期限が1年以内の負債に対する、1年以内に現金化できる資産の比率です。
支払期日が迫っている負債を返済できる能力があるか判断できます。
【流動比率】 流動資産÷流動負債×100(%)
自己資本比率
21年3月期 | 22年3月期 | 23年3月期 第3四半期 |
---|---|---|
61.7% | 62.5% | 65.1% |
自己資本比率とは総資産のうち、借金以外の返済の必要のないお金の割合です。
会社の安全性(倒産リスク)を知る指標で以下の式で求めます。
【自己資本比率】
純資産÷負債純資産合計×100(%)
流動比率は200%、自己資本比率は60%を超えています。
現金も有利子負債に対して十分保有しており、安定感があります!
今後の見通し
創立130周年にあたる2026年を最終年度とする中期経営計画では売上高2,500億円を目指します。
営業利益率の数値目標を15%に設定し収益性の向上を図ったり、半導体や電子部品を始めとする「先端分野」の他、「環境分野」「暮らしの基盤」を中心に5年で総額600億円の設備投資をするなど事業の選択と集中を図るなどの取り組みにより、更なる成長を目指します。
また、デジタル技術を活用した業務の効率化や生産性の向上、CO2排出量の削減目標を設定するなど「働きやすい明るい社会」の実現にも注力していきます。
まとめ
- ニチアスは1896年に設立。保温・断熱の技術を得意とし、プラント向け工事、工業製品や自動車部品の製造・販売を行う。
- 半導体は導体と絶縁体の中間にある物質で、この物質を利用した電子部品や、それらの電子部品を配線接続した集積回路のことを指す。
- 配当について中期経営計画の中で「減配はしない」「DOE3.5%以上」の基本方針を掲げる。
- 21年3月期はコロナ禍の影響を受け減収減益も、22年3月期には高機能製品と自動車部品が業績を牽引し過去最高益を達成。
- 流動比率は200%、自己資本比率は60%を超え財務は安定。
- 2027年3月期を最終年度とする中期経営計画では売上高2,500億円を目指す。
これからも「断つ・保つ」の技術で社会の課題を解決し、豊かで持続可能な社会の実現に向けて頑張って欲しいね!
ニチアスの更なる成長と活躍に期待ですね!
以上!本日はニチアスをご紹介しました!
最後までお読みいただきありがとうございました!
なお、当記事はこの企業の株式の購入を勧めるものではありません。
株式投資についてはご自身の責任と判断で行ってください。
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